ドキュメント 中型自動車免許とは(福島・二本松)
2023年09月22日
中型免許は、準中型や移行期の特例を含めて種類が多く、限定解除や上位の免許取得方法についてもあまり知られていない印象があります。
今回はそれらについて詳しくお伝えしていきます。
【中型免許とは】
2007年6月の道路交通法改正に伴い新設された中型自動車の区分に該当する車両を運転できる免許です。
中型車の条件は
車両総重量:7.5t以上11t未満
最大積載量:4.5t以上6.5t未満
乗車人数:11人以上29人以下
です。
中型自動車の代表格であるトラックは、運送や建設の他にも多様な業界で活躍しており、働く場所や可能性が拡がる可能性を秘めています。
また、中型免許を所持する事でキャンピングカーや外国製のピックアップトラックなども運転できるようになり、趣味に活用できるのも強みです。
道路交通法の改正で「中型免許」が設けられるまでは、普通免許でも車両総重量が8t未満の車を運転できました。
※現在、普通自動車免許で運転できるのは車両重量3.5t未満の車両です。
そこで、施行前の免許取得者を対象に「8t限定中型免許」という区分が設けられました。
該当する免許証には、「中型車は中型(8t)に限る」と記されています。
この記載があれば法改正前の取り決め通りに、普通免許でも車両総重量8t未満の車を運転することが可能です。
【8t限定中型免許からアップグレード!】
「8t限定中型免許」は「限定解除」をすることで通常の中型免許へ昇格させることができます。
限定解除には大きく以下の二つの方法があります。
・自動車学校で教習後、検定試験に合格して卒業証明証を受けとり、最寄りの警察か免許センターで免許署の記載内容を書き換える
・直接免許センターへ赴き、現地で試験に臨む(俗に『一発試験』と呼ばれるものです)
限定が解除になる事で、以下のように運転できる車両の幅が広がります。
中型8t限定免許→中型免許
車両総重量 8t未満→11t未満
最大積載量 5t未満→6.5t未満
乗車定員 10人以下→29人以下
【準中免許爆誕!】
準中型免許は普通免許以上、中型未満の免許で、2017年に新設されました。
「20歳以上&2年以上の普通免許保有経験」が必要な中型免許とは異なり、免許無し&18歳からでも取得できます。
準中型免許で運転可能な車は以下の通りです。
・車両総重量 3.5t?7.5t未満
・最大積載量 4.5t未満
・乗車定員 10人以下
準中型新設時も中型と同様の経緯で、「準中型5t限定免許」が設けられました。
対象は『2007年6月2日から2017年3月11日までに普通車免許を取得し、以降も免許更新をし続けている方』で、
免許証には「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」の記載があります。
運転できるのは車両総重量5t未満までの一部の準中型車両なので「5t限定」とされています。
また、「5t限定解除」の手続きを踏むことで、通常の準中型免許に昇格させることが可能です。
【ココから本編!中型免許を取得するには!?】
中型免許は以下いずれかの免許を保有&条件を満たすことで取得可能です。
・「普通免許」:免許停止期間を除いて「免許取得から2年以上」が経過していること。
※AT限定の場合は限定解除が必要です
・「大型特殊免許」:免許停止期間を除いて「免許取得から2年以上」が経過していること。
・「中型8t限定免許」:限定解除試験に合格すること。
※準中型、準中型5t限定からも取得可能ですが、これらは中型を飛び越えて大型車取得を希望されることが多いので割愛させてください。
中型免許取得の条件は以下の通りです。
・年齢:満20歳以上
・視力:両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力があること。眼鏡やコンタクトレンズの使用可。深視力検査の誤差が平均2?以下であること。色彩識別能力で赤色・青色・黄色を識別できること(交通信号機の色)。
・聴力:10mの距離で90dbの警告音が聞こえること。補聴器の使用可。
・運動能力:自動車の運転に支障をきたす恐れのある身体障害や病気がないこと。
中型免許の取得方法は、現在保有している免許によって異なりますが、いずれのケースにおいても「自動車学校での教習」が一般的です。
≪8t限定中型免許を持っている場合≫
「中型8t限定解除」の試験に合格することで限定内容を解除し、中型免許にできます。
免許証に「中型車は中型(8t)に限る」の記載がある方が該当します。
・指定自動車教習所で教習を受け、技能検定に合格したのち、免許センターで免許変更手続きを行う。
→この場合、場内コースで最短5回の技能教習のみを行うため、学科教習はありません。
※中型8tAT限定免許の場合は、先にAT限定解除の最短4時限+AT限定の卒業検定試験が加わります
・直接免許センターに行き、中型自動車に関する技能検定に合格する(一発試験)。
≪普通免許を持っている場合≫
2007年6月2日以降に普通免許を取得した方の中型免許取得方法は以下の3つになります。
・指定自動車学校で教習し、卒業検定試験に合格する
・届出自動車教習所に通って練習し、免許センターの一発試験で合格
・免許センターへ直接出向き、一発試験に合格する
これらの内、指定自動車学校から免許を取得を目指すのが最も一般的な方法です。
指定自動車学校には一定の基準を満たした教習環境とカリキュラムがあります。
これにより、安全かつ確実に免許を取得できる可能性が高まります。
中型車の教習は車の運転における適性検査の後、規定内容に沿って場内コースから進めて行きます。
そして修了検定に合格すると仮免許証が交付され、その後は路上教習に移り、卒業検定合格を目指して練習を重ねます。
卒業後は最寄りの警察署か免許センターで免許証の書換えを行い、中型車が運転可能になるという流れです。
上位の運転免許を取得すると、ドライバーとしてだけでなく、自身の活躍・活動の場を増やすことができます。
限定解除や一発試験など、自身に適した方法から可能性を広げましょう。
中型免許の取得に興味を持たれた方はこちらからお申込みください。